海老名シオンの丘教会牧師によるバイブルメッセージ

海老名シオンの丘教会の牧師による みことばメール

11月8日 揺れても倒れない心

おはようございます。
毎朝、朝日を照らし、「闇は光に勝てなかった」と語りかける神さまが一緒です。


☆今日の御言葉 ローマの信徒への手紙2章29節
『人への称賛は人からではなく、神から来ます。』


学生時代の恩師である湊晶子先生(現・広島女学院大学学長)のリモート講演を聞きました。湊先生は、5代続いたクリスチャンで、長年、キリスト教主義の大学で教育に関わって来ました。先生の著書に「新渡戸稲造と妻メリー、教育者、平和主義者として」があります。


新渡戸稲造は、留学先で友人にこう問われたそうです。「日本には聖書の教えという土台がないのに、どのように道徳教育や人格教育をしているのか」と。その当時まだ日本では、教養としての学問はあっても、人を育てる学問という意識はなかったようです。この問いは、日本におけるミッションスクール創設の理念にも通じていきます。


人間が人間として生きるためには、創造からはじまる聖書のみことばに触れることを通して、生きる意味、個の存在の意義、人生の目的を見出すことができます。


新渡戸稲造の教育に対する根本思想は,神さまとつながる垂直関係(To be)と人生を見つめる水平関係(To do)という軸を持ちながら生きることであったようです。この世界には、To doー(何かを成し遂げるための思想や教育)がたくさんあります。しかし、この水平関係だけで人生を見つめると、自分自身の本当の姿を見失ってしまうことがあります。私たちの人生を支えるのは、To beー(神さまとの垂直関係)をしっかりともつことです。私たちを造られた神さまを信頼することを通して、良いバランスをもって生きることができます。


神さまとの垂直関係をもつことで生き方はどのように変わるのでしょうか。


私たちの深い部分(コア)に強い信頼(愛されている、生かされている)が生じます。私の中心部分(深い本質)に神さまの愛が宿ります。その愛は、地中にあるマグマのようにいつでも動いています。私たちの心を生きる意欲で満たしてくださいます。コアの部分に強い信頼がないと、いつでも揺れ動いてしまうことがあります。迷い、恐れ、生きる喜びも意義も感じることができなくってしまうのです。


みことばは、私たちの表面的な部分を満たすのではありません。ただ、目に見るところで良いこと、慰めになることだけを語り伝えるのではありません。みことばは、深く、私たちの心の部分に宿ります。To beーというしっかりとした信頼を持つことができます。その時、揺らいでも打ち倒されない心、人への祈りや愛を求める思い、自分のありのままを見つめる豊かな眼差しが与えられます。


だれもが称賛を求める心があります。心の深い部分に、この欲求があります。それは、自分に存在意義を与えてくれるもので、生きる価値を高めてくれるものです。私たちの見える現実の中での賞賛は、とても薄っぺらいものです。風向きによっては、すぐに飛んでなくなってしまうことがあるからです。


称賛は、人からではなく神から来ます。ここにTo beー垂直関係の鍵があります。


神さまの褒め言葉が今日聞こえてきます。


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