おはようございます。
平和であることを祈ります。
☆今日の御言葉 コリントの信徒への手紙第一 15章57節
『私たちの主イエス・キリストによって私たちに勝利を与えてくださる神に、感謝しましょう。』
1984年のロサンゼルスオリンピック大会で、初めての女子マラソンが行われました。1位、2位の選手たちが次々とゴールをしていきます。その中で、スイス代表のアンデルセンという選手は、極度の脱水症状になり、フラフラになりながら競技場のトラックに入ってきました。ゴールは目の前ですが、意識は定まらず、いつ倒れてもおかしくない状況です。それでも前を向き、ゴールしました。その姿に感銘を受けて、クリスチャンアーティストであり牧師でもある小坂忠先生が「勝利者」という曲を書きました。以前、この「勝利者」という曲を聴いてとても感動しました。
このような歌詞です。
「何が苦しめるのか 何が喜びを奪い去るのか /心の中にはいつでも 嵐のような戦いがある /勝利者はいつでも 苦しみ悩みながら /それでも前に向かう /君がつまずいた時 失望の波にもまれていた時 / 君は一人でいたんじゃない 君を支えていた誰かがいた / 勝利者はいつでも 傷つき悩みながら /それでも前に向かう
どんな力も神の愛から 君を離すことなどできない /勝利者はいつでも 苦しみ悩みながら/ それでも前に向かう 勝利者はいつでも /傷つき悩みながら / それでも前に向かう」
アンデルセンは、メダルを取ることはできませんでした。それでも、一生懸命ゴールに向かう姿が本当の勝利者のように思ったのです。成功や幸せの定義は、人それぞれにありますが、1位や2位になること以上に、自分に与えられた人生のレースを走り、傷つき悩みながらも、前に向かって進む姿こそ、メダルを獲得する以上の価値があるのだと思います。イエスさまは、十字架につけられました。それは多くの人の目に敗北の姿のように思われていたでしょう。神さまは、その一番弱い死の姿の中に力強い神さまの御手が伸ばされて、勝利を与えてくださったのです。私たちもこの神さまにある勝利をともに味わいたいのです。
・負けることで勝つ世界がある
本当に豊かな力を手にするためには、自分自身が砕かれるような時を経験します。自分の思いでは道が閉ざされ、思いどおりにならないことに失望し、自分の価値や人生の意味を見失うことがあります。砕かれることを通して、挫折する経験をとおして、そこから神さまの恵みの豊かさを知ることできます。造りかえられ、新しくされ、神さまが生きて働き、すべてのことを守っていてくださるのです。
・敗北することで勝利する
神さまを信じることで、価値観が逆転することがあります。成果をあげること、勝ち上がること、賞賛と誉を手にすること以上に、神さまの愛の中で「私らしくある」ことがとても価値があるのです。弱さも感謝です。足りないと思うことの中に神さまの助けを感じることができます。すべてを喜び、歩む人生は富では買うことができないのです。
・死ぬことで生きる信仰がある
何かに執着をしたり、物事に固執することは、人生を生きにくくさせてしまいます。目に見える状況の幸せだけが一番の目標ではありません。握りしめているものを手放すときに私たちの手は空になります。何も握りしめていないことは不自由に思うかもしれませんが、そこに神さまを信じる思いを与えてくださるのです。信仰は輝き続けます。死の暗闇でも、その輝きは終わることがありません。いつでも手に信仰を、心に喜びを、生活に愛の満たしを与えてくださる神さまが共にいてくださるのです。
失敗も大丈夫。その人は、人生の新しい価値を見出す本当の勝利者です。